朝早く起きて
一杯のチャイを飲み
テンプルにお参りを終えると
ぷじゃスワミジが作ったというキールタンホールへ
小さな小さなそのホールに毎朝5時半に
おじいさんがやってくる
手慣れた様子で祭壇を掃除し
壁際のいつもの場所に腰を据えると
マントラを唱え始める
その細く年老いた身体から
想像することもできないような声で
ハレラーマハレラーマ
ハレクリシュナーハレクリシュナ
クリシュナクリシュナ
ハレハーレー
小さなホールに響き渡るその音は
まさにイーシュワラの響きそのもの
美しいその響きに
自然と頬を涙がつたう
もう何もいらない
こうしてただ「ある」ことが
幸せに満ちている
静かにホールを出て
そのままガンガーにへと向かう
澄んだ空気の中で
ガンガーへと身を浸し
一日がはじまる
おじいさんは
誰もいない小さなホールで
唄い続けている
明日も
あさっても
そのまた次の日も
Hari om.