2014年8月20日水曜日

お能と太陽礼拝。

「きみこさん、この本ヨガとおんなじようなこと書いてある気がするんですけど」

そういって持ってきてくれた本

能楽師・安田登さんの「あわいの力」





この本

最高傑作です

とにかくおもしろい

夢中で読んじゃいました



お能とは

人間ではなく神に捧げる芸能だそうで

能のふりは神に捧げる呪術的な行為なのだそうです

能の「ふり」の本質は「歌」と同じくからだの動作を伴う「振動」にあたります

そしてその「ふり」の基本はなんと「不動」なのだそうです

あらゆる物質は振動しています

能の不動はその振動を体現する不動で

たとえばただ舞台の上に座る

それは高速に回転しているコマのように座れと言われるそうです

何もしていないように見えて実は非常に大きな振動をしているといった具合に

振動が大きいからこそ不動が実現できるのです

能の舞も静かです

静かであればあるほど内側に激しい「振動」があって

そういう激しい振動を伴う舞が自分や自然の中の霊力を呼び覚まし

神と通じる力を持つことができる

能とはそのような芸能であると書かれてありました


それを読んでハッとした

太陽礼拝だ

できるだけゆっくりと行うことによりより

高速のコマのような振動を生み出し

内なる不動に気づき

神・イーシュワラと通じていくのではないかと

あなどるなかれ

太陽礼拝

お能も有限と無限を繋ぐ儀式であるように

太陽礼拝もまた

イーシュワラと通じる儀式なのではないだろうか


静かに

そして

美しく優雅に舞う

太陽礼拝

有限から無限へと通じる舞