positive reaction diary Episode 5
7月16日 7時前、ホットミルクが運ばれてきた。お、今日はノンシュガルだ。ミルク本来の甘みが美味しい。
ミルクを飲んでいると、看護師が”ユー、ネガティブ”と、笑顔で言う。
え?ほんまに?!ええーーーー“証明書はお昼に届くから”と教えてくれた。
“今日、ほんまに退院できるんですよね?”念を押してもムダだとはわかっていつつも、聞いてしまう。”イェース、リチャージトゥデイ”ほんまかいなーほんまやったらうれしいな、と淡い期待を抱く。
本日もミラクルな液体2本注入。
朝ごはんのイドゥリがきた。食べ終わると錠剤を主任っぽい看護師が持ってきてくれる。
“10時半にラマナアシュラムのカンナムさんが迎えに来るから退院の用意してね”
と言うではないか!やったあ!やったぞ!今日こそ退院か!
“診断書は書いてくれましたか?”と聞くと、退院の時に出るから。と言う返事。
退院の用意をする。
もちろん、10時半を過ぎてもだあれも来ない。
11時過ぎ、チャイが運ばれる。飲む。美味しい。チャイは裏切らない。
11時半、突然カンナムジが部屋にきてくれた。
“今から支払いをします。キャッシュはありますか?デポジットを支払っているのであと17000ルピーです”
”クレジットカードならあります”
”オケ、そしたらついてきなさい”
お会計の場所まで行き、カードを差し込むがエラー。2枚目のカードもエラー。
インドではちょくちょくあるのだが、カードがナショナルカード対応でないところがあるのだ。インド国内のカードのみ、というやつだ。そんなの持ってるわけがない。QRコードを読み込むタイプもあるが、これもインド人向け。
一番使えるのはGoogle Payのようだ。
この度で何回かカードが使えずに、Google Payは?と聞かれた。私はそれを使ったことがない。
ATMに行って、現金を引き出し、ここへ支払いにくるしかないな、、、と思っていたら
”今からアシュラムに戻って現金を持ってきます。アシュラムが建て替えておくので、あなたは部屋でランチを食べて待っていてください”
えええーーー
とりに帰ってくれるんですかあ!!!
もう、申し訳ないやらありがたいやら、、、
しかもご飯の心配まで。神である。
部屋に戻り、ひと息ついているとほんの4、50分ほどでカンナムジが戻ってきてくれた。
支払いをすませ、診断書も持って。診断書の中には陰性証明も挟んであった。
“荷物はまとめてますか?
ごはんは何がいいですか?
今から一緒にアシュラムに帰ります。看護師さんたちにいくらかお礼をしなさい”
500ルピーを看護師さんたちに渡し、お礼を言って病院を出る。
オートリキシャが待っていた。
“私はバイクでついていくからこれに乗って”オートリキシャで20分ほどでアシュラムに戻る。
アシュラムのひとり部屋を案内してもらう。
“ランチを持ってくるからゆっくりしてなさい。お水はありますか”
何から何までとはこのことである。ほどなくしてランチを持ってきてくれる。
“食べたらATMに行って、お金を返しに事務所に行きます。ありがとうございます”というと、”急がなくても大丈夫。お金は明日でもいつでもいいから”
生き神様である。
ランチを食べて、ATMに行き、アシュラムの事務所へ。
もうひとり、大変お世話になったショーン・コネリーにそっくりなアシュラムの方が、私を見て”よかったね”と話しかけてきてくれた。
ショーンもめちゃくちゃいい人である。
カンナムジを呼んでもらい、借りていたお金を返金する。救急車代やら、病院代やら、全てを立て替えてくれていた。
“本当にお世話になりました。助かりました”
そういうと
”とんでもない。バカヴァーンの思し召しです”
そう言って事務所に飾ってあるラマナマハリシの写真を指差した。
泣ける。
泣けた。
残り少ない時間ギリギリまでインド人と戯れる。
しばしアルナーチャラの様子をご覧くださいませ。